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この412、日常使ってみるとどうだろう。フェラーリは壊れる・・・そうだろうか? まず、エンジンは先程述べたように、ボッシュ製機械式インジェクションを備えるV型12気筒。始動は極めて簡単、キーを捻るだけ。ただ、機械式インジェクションであるため、インジェクションでありながらキャブのようなフィーリングも持っている。その後直ぐに走り出してもまったく問題ないが、水温、油温が上がるまでは高回転まで回すのは控えたい。オイル量も16リッター以上あるため、油温計が動くまではかなりの時間を要する。水温は直ぐに80度程度に落ちつく。古いフェラーリとなると、オーバーヒートするのではないか?と言われるが、412は水温は3基ある電動ファンによって90度程度に保たれる。ただし、1基はエアコンコンデンサー用であり、通常は2基が水温コントロールを司る。よほどの事が無い限りオーバーヒートはしないだろう。 しかし夏場の問題は古い機械式インジェクションにある。フューエルラインクーラーの備えが無いため、リターンパイプによってタンクへ戻された熱いガソリンの影響でガソリン温度が上昇し、Kジェトロの制御がバランスを崩し、アイドリングや吹けにむらが出る、といった症状が発生する。これはテスタロッサ、328等のKジェトロニックを装備するフェラーリにも発生する。水温は適正に保たれても、ガソリンの方がオーバーヒートしてしまう訳である。 また、412系のトラブルとして有名なのは、バッテリー上がり。412はオルタネ−ターが2基付いているのだが、標準のボッシュ製65Aのものでは供給不足になりバッテリーに負担がかかり、バッテリーが突然死というパターンになるようだ。このオリジナルのオルタネーターは定格回転数が高めになっているのも原因かと思われる。対策品のACデルコ、日本電装のものは発電力も大きいが、定格回転数が低いため渋滞等の低速走行時にも発電不足になり難い。私のものはデルコ製105Aを2基、プリーを小径化、電動ファンを国産のものに交換しているが、それでも電圧計で低下がみられる。これは走行不能になる危険性のあるので安心は出来ない。 操縦性、乗り心地はどうだろうか?ソフトなサスペンションで、アンダーステアも強く、コーナリングは得意ではない。低速ではゴツゴツ感があるが、高速巡航となると、フラット感のある乗り心地になり、直進性も良好である。 しかし、その快音発生マシンのコックピットには一つ問題があるのだ。熱気が凄い、ベンチレーションが良くないのである。外気の導入もままならない。この車はエアコンと言っているが、正確にはクーラー、ヒーターと別々になっており、現代のエアコンとは比べ物にならない代物である。クーラー+ヒーターなのである。 こうして見ると、現在の都内で使用するのは、ギリギリのラインといった車だが、飽きるという事が無い為、手放す気持ちにはならないのだ。この車の代りになるものが見つからないというのも理由。500台程度しか作られなかった車の為、部品の調達にも苦労する事が多いのだが。 |
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